正式には肩関節周囲炎といいますが、50歳前後に起こりやすいため五十肩、あるいは四十肩などと呼んでいます。最近では30代のうちから症状が出ている方もいます。
肩の痛みが出る病名としては、石灰沈着性腱板炎、腱板炎・腱板断裂、上方肩関節唇損傷、肩峰下滑液包炎、二頭筋長頭腱炎などがありますが、病院で徒手検査や画像診断をしても異常がない場合「五十肩」と診断されます。
・腕が挙がらない、頭や腰に手を回せないといった「運動制限」
・何もしていなくても激しい痛みが出る、夜中に痛みが出てくるなどの「痛み」
が特徴的な症状です。
五十肩はある日から急に違和感や鈍痛が起こり、次第に動かした時に激しい痛みが出てくるようになります。寝ている間にも痛みが出ることがあり、不眠の原因にもなってしまいます。痛むのであまり腕を動かさないようにしていると関節周囲の組織が硬くなり、肩の動きがどんどん悪くなっていきます。
自然に治っていくと言われていますが、その間の痛みはとても辛いものです。痛みがなくなっても肩の運動制限は残ったままになることもあります。また治ったからといって、再び痛みが出ないとも限りません。
◎五十肩の原因
西洋医学では具体的な原因ははっきりとわかってはいませんが、使い過ぎ、筋肉のこり、加齢が原因と言われています。
東洋医学では、冷え、水分代謝の低下、全身の血流悪化、気力不足などが考えられます。
◎五十肩の治療
肩周囲、背中の表面の筋肉をほぐすだけでは痛みは取れません。深部の筋肉をほぐす為には全身の血液やリンパの流れを良くしていく必要があります。鍼灸治療は全身の流れを良くするのと同時に炎症を抑える効果もあります。ぜひ一度ご相談下さい。